トップページ > 書籍のご案内 > 過去の書籍

これまでに出版した書籍

Q&A講座 なんでも分かる青果物流通(1999.9)

書籍 ようこそ、青果物流通に関心のある皆さん

 新鮮な果物や野菜を愛する家族のために食卓にのせたい賢い奥さん、これから青果物流通に関わろうとしている営業関係者さん、青果物流通に関する新技術の開発を計画している技術者・研究者、青果物流通で儲けようとたくらんでいる野心家さん、青果物流通に関心のある学生さん! あなた方は果物や野菜が好きですね。おいしかった。新鮮だ。値段が安い。一年中食べられる。こんなことを深く考えたことがありますか。
 この本には、果物や野菜について役に立つことがたくさん載せてあります。青果物だけではなく、米や花についても、流通に関する大切なことが対話形式でやさしく書いてあります。興味のあるところだけひろって、会話を楽しんでみて下さい。きっと皆さんは引き込まれてしまうでしょう。皆さんのお役に立てると自信を持ってお薦めします。
 この本は農産物流通技術研究会の会報に平成4年10月(1992年、会報157号)から連載された記事をわかりやすくまとめたものです。昭和54年(1979年)に創設されたこの研究会が本年10月に創立20年を迎える記念として、出版されることになりました。
 ここで創立20周年を迎える農産物流通技術研究会を紹介しましょう。農産物、特に青果物は鮮度、安全性、機能性が重要視されていることはご存知でしょう? 鮮度の良い青果物を消費者に届けるためには予冷、低温貯蔵、低温輸送、包装などの技術が必要です。これらの研究や技術開発ができたので、より新鮮な青果物を供給できるようになってきました。しかし、とれたばかりの果物や野菜と比べると、流通している果物や野菜はまだまだ多くの問題を抱えており、それらの解決には研究者を中心に、消費者や産業界の協力を必要とし、色んな立場から新鮮な果物や野菜を届けましょうと、研究会を作りました。 研究会が発足すると、全く果物や野菜を扱ったことのない人、流通のことを知らない人など、異分野からの加入の人も多く、議論がかみ合わないことや、実際の流通現場に知識不足の人達が参入し、進出に失敗するケースも出てきました。
 そこで、初心者向けに流通技術をわかりやすく解説することを考えました。ここでは、通子さんと流次さんに登場してもらって、二人の会話を通して、身近な青果物流通を理解していただこうと企画しました。 さて、皆さんはこの二人の関係をどのように想像されますか? 夫婦? 恋人同士? 先生と生徒? 会社の同僚? そんなことも考えながら、読んでいただくと、また違った楽しみが味わえます。 この本を読めば、流通の基本となる基礎知識も最近話題になっている流通事情もみんな理解できちゃいます。執筆者はちょっと自慢できます。国内ではトップの知識と技術を持っている農産物流通技術研究会の運営委員会のメンバーが英知を集めて書いています。誰にでも分かるように書いたつもりです。もし分からないことがあったら、巻末に書いてある相談窓口に連絡してみて下さい。丁寧に教えてくれるはずです。さあ、これで、今日からあなたは青果物流通の専門家です。

平成11年9月 伊庭慶昭、長谷川美典